★Sims SocialがFarmVilleを抜いた!EAがZyngaと首位交代!?

■Sims SocialがFarmVilleを追い抜きFacebookで2位のゲームとなる。9/10



作物を育てたり、地面を耕したりするゲームが、本当にFacebookカジュアルゲームの王道なのだろうか?もう一度考えよう。私たちが二週間前にレポートしたように、Sims Social:Electronic Art社の最新のバージョンが同社で最も売れているアバターベースのフランチャイズが、FarmVilleの雑草よりも早く成長している。そのリリース一週間後、Sims Socialは毎日460万人のプレイヤーがログインし、Facebook上で10番目に人気のゲームとなった。


今、状況はEAにとってより優位に、Zyngaにとってより深刻に見える。たった2週間で、Sims Socialは長期にわたるZyngaのヒットゲームEmpires & Allies、Texas Hold 'Em、Pionner Trail、そしてFarmVilleを含む9つのゲームをとび抜いた。FacebookラッキングサイトAppdata.comによると、過去24時間で、810万人がFarmVilleをプレイした一方、930万人がSims Socialをプレイしたという。


◆次のSimの照準:毎日1400万のプレイヤーが参加する、ZyngaのヒットゲームのCityVille


現在進行中である物事の一部は、様々なバージョンのPCに1億4000万本以上売れた楽し過ぎてやめられないほどのクオリティを持つSimsへの成功的な移行である。あなたのFacebook上の友だちのアバターとつながることを可能にすることで、Sims Socialはついに2002年にリリースされ2008年に閉鎖された、大規模複数参加型ゲームであるSims Onlineを発表することを約束しています。


しかし私たちはまたFarmVilleの緩やかな衰退を目撃した。昨年のピークでは、3200万人以上の人々が毎日作物を収穫し、コインを集めていた。英語圏の国々では、レディ・ガガバージョンのアドオンもあった。しかしユーザの中にはこのゲームは時間がかかりすぎると文句を言うものもいた。充分に頻繁なチェックをしなければ、作物は枯れ、死んでしまう。Zyngaは追加アイテムにお金を払ったユーザに対して、彼らの作物が「枯れない」ようにした。あなたはFarmVilleの通貨をセブンイレブンで買うことができ、より多くの作物を育てることでAmexにポイントをつけることもできる。


対象的に、Simsはチェックインをあまり行わない事へのペナルティーはない;あなたとアバターと家は、あなたがゲームを止めた時の状態で保たれる。その人気はより親切で、より優しく、より熱狂度を抑えたFacebookゲームの新しい時代の布告であるのか?SimsがCitiVilleをも追い抜いたら、そうなのかもしれない。





【引用】Sims Social Zooms Past FarmVille to Become Number 2 Game on Facebook 9/10
http://mashable.com/2011/09/10/sims-social-zooms-past-farmville-to-become-number-2-game-on-facebook/




コメントソーシャルゲーム市場で圧倒的な独占を成功させていたZyngaですが、EAなど大手ゲーム会社も負けじと攻めてきています。そして今後もアクティビジョンなどさらに強力な大手や今はまだ無名のSAPなどが次々参入してくると思われ、グローバルにおけるソーシャルゲーム市場の競争はますます加熱していくでしょう。その先に、勝つのはどこか。gumiも負けません!

★GREEが買収したOpenFeintがiOS 用の UDIDの代替案を発表!

■OpenFeint、8月26日にiOS 用の UDID(識別子) の代替案を発表



開発者が iOS機器の UDID(識別子)へアクセスすることを廃止する Apple 社の決断を受けて、モバイルソーシャルネットワークの OpenFeintは本日その代わりとなるソリューション:iOS上のUDIDに替わるソーシャルゲーム開発者向けのシングルサインオンシステムを発表した。このシステムは、今年の冬には利用可能となる予定だ。


UDID(識別子)アクセスの変更に関しては、最新の iOS5 のリリースノートでは触れられておらず、「廃止」とのみ記載されていた。UDID(識別子)は、アルファベットと数字が組み合わさった Apple の各製品毎の独特なもので、現在では、モバイル広告ネットワーク、ゲームネットワーク、分析プロバイダー、開発者、また例としてTestFlight などのアプリケーションのテスティングシステムによって利用されている。いくつかの例では、開発者は UDID(識別子)を使用して、ユーザーが彼らのアプリケーションを新しい機器からアクセスしているかどうかなどを確認している。


言い換えれば、この様な大きな改変は、非常に重大事なのである。



しかしながら、OpenFeint の新たなシステムによって、ゲーム開発者のコミュニティは少なくとももう1つのオプションを持つことができる、と言う事でもある。ユーザーは、オプトインとして、OpenFeint の新しいシングルサインオンシステムを利用でき、それにより開発者は、OpenFeint の OFUID と言う、ゲーミングネットワークのクロスプラットフォームユーザー用の一般的なアカウントシステムにアクセスすることができる。


OFUID を使用することで、開発者は、ゲーム上でのユーザーの行動を調べて分析することができ、彼らのアプリケーション上で何が正常に作動していて、何が補修されるべきかといったことをより良く知ることができる。また、OFUIDは、開発者が広告ターゲットを絞る作業を行う際に役立つ。アクセスされる全てのデータは匿名化されるためユーザープライバシーは保護される、と OpenFeint は述べる。


残念ながら、Apple 社の UDID とは違い、OFUID はユーザーが OpenFeint にサインインするという選択をした時のみ利用可能となっている。そして、OpenFeint はモバイルゲーミングにのみ重点を置いているため、このシステムが UDID に取って代わる一般的・万国共通の代替案にはならないのである。


加えて、OpenFeintはこの新しいシステムを推進するために開発者たちに付随の「インストール交換プログラム」をアナウンスしました。OpenFeintはこれが開発者たちに彼らの「ゲームチャンネル」というシングルサインオンシステムを機能させるために必要な新しいインストールごとに、1.5の新しいアプリがインストールされることを保証しました。


早期アクセスを希望する開発者は、新しいプログラムにここから登録し参加することができる。


OpenFeint は、今では、そのネットワーク上で6900ものゲーム数と、1億1500万もの登録ユーザー数を誇る。OpenFeintは今年4月、1億400万ドルにて、日本のモバイルゲーミング企業 GREE により買収された。





【引用】OpenFeint Announces Replacement for UDIDs on iOS 8/26
http://techcrunch.com/2011/08/26/openfeint-announces-replacement-for-udids-on-ios/



コメントOFUIDをデベロッパーが利用してくれるか。これはOpenFeintの将来にすごく大きな影響をもたらすと思います。今までOpenFeintはあまりユーザー登録というものを強く押し出していませんでした。それが普及促進という意味ではプラスに働いていた反面、ユーザーの囲い込みという面ではマイナスでした。OFUIDはユーザーがOpenFeintにサインインする必要があるようなので、これがもし普及するとプラットフォームのソーシャルグラフを大幅に強化できます。それにはOFUIDを多くのディベロッパーに利用してもらえるかどうかが肝になりそうです。

★世界最大のゲーム会社Activisionの戦略。モバイルソーシャルゲーム市場をこう攻める!!

ActivisionCFOはモバイルとソーシャル開発において「周到に」投資すると述べている 9/9



ActivisionCFOのThomas Tipplは、Activisionの将来と、これからのモバイルソーシャル市場への参入について話している。


ニューヨークでのCiti 2011 Tech Conferenceにて、TripplはActivisionのマナーを持てモバイルとソーシャルゲームビジネスを運営するためと、現行のゲーム資産をどのように発展させるかの意向を強調した。




●活性化

「私たちの目標は常に何をするにもナンバー1になることだが、もし今後3年間私たちの正当なシェアの半分しか取れないとしても、モバイルソーシャルゲーム市場がついにクリティカルマスに達したことを考えれば、それでも上出来だ。」とTippl氏は語る。


さらに「この市場はしばらく二桁成長を続けるだろうと予測している。私たちは浮上しつつあるプラットフォームを通じて、確実にフランチャイズの範囲を伸ばしている。」と加えた。
また、Activisionは既存のライセンスを使用して多くのジャンルを探索し続けてきたが、将来的にはその事業範囲を広げるために新たな分野を注視することになるだろうとも語った。


しかしTippl氏は、こうした将来的な介入が急にappストアやブラウザ上に現れることはないことを鋭く強調した。


「…この進出は綿密で周到な、そして株主に価値を創りだすやり方で行う。私が『バブル評価』と呼んでいるものに貢献するようなベンチャーキャピタリストや未公開株式会社に対抗するように。」




丸め誤差

このアプローチは先のActivisionのチーフエグゼクティブであり、「諸刃の剣」とモバイル市場を評し、モバイル市場に対して注意深いアプローチを強調したEric Hirshbergの発言に対するものだ。


だが、実際は、5月にPocketGamer.bizが指摘したように、現在、モバイルはActivisionの40億ドルの年間の粗利金の丸め誤差の中にあると言えよう。





【引用】"Activision's CFO says it will invest in mobile and social development 'methodically' 9/9"
http://www.pocketgamer.biz/r/PG.Biz/Activision+news/news.asp?c=33228




コメントActivisionはEAと並び、世界最大のゲーム会社として知られています。日本のモバイルソーシャルゲーム市場でもIPものが数多くランクインするようになってきましたが、Activisionは世界的に強力な、Call of Dutyギターヒーローウォークラフトスターウォーズなど数多くのIPを持っています。Activisionの参入は現在優位に立っているSAPにとっても相当手強い争いを巻き起こしそうです。

★有名iPhoneアプリ『Angry Birds』の多メディア展開戦略:ダウンロード3億5000万回超えを記録!

■Angry Birds、ダウンロード3億5000万回を超え、映画や他メディア進出 9/12



iPhone向けスリングショットスタイルの人気ゲームAngry Birdsのダウンロード数が3億5000万回を超えたと、Rovio社ジェネラルマネージャーのAndrew Stalbow氏が発表した。


Stalbow氏によると、携帯端末ユーザー達の一日あたりの総プレイ時間は3億時間にも達するという。同作は人気ゲームの範囲にとどまらず、多メディアへと拡大する巨大な娯楽フランチャイズに変わりつつある。たとえば、Rovio社制作のYoutubeの短編映画は1億7000万回視聴されたという。


Fox Entertainment の前幹部であるStalbow氏は、Angry Birdsをゲームから マルチメディア・フランチャイズに拡大するために同社に加わった。Rovioがアニメ映画Rioのプロデューサーである20th Century Foxと結んだような取引も行われた。Rovioはその映画の流行に便乗して映画とともにゲームの「Rio」バージョンを発売した。


「ハリウッドの人たちは消費者が携帯電話をつかって娯楽を取り入れる迅速さに驚いている。」と彼は言う。「我々と一緒に『Angry Birds Rio』を異なるレベルへと導けるような興味深い娯楽パートナーがいると考えている。」


Stalbow氏によると、Revio社はAngry Birdsを当分の間、フランチャイズとして注力していくつもりだという。Revio社が新しいフランチャイズを作るかどうかは明らかにしなかった。Rovioは現在資金調達中であり、その結果同社の評価額は12億ドルになる見込みだ。


「Angry Birdsに大きな注目が集まっているのは、それが巨大な娯楽のフランチャイズに変わろうとしているからだ。」とStalbow氏はかたる。


Angry Birds は、障害物に向かって鳥のキャラクターを撃ちだし、豚のキャラクターを倒すゲームである。当初は iPhone などのスマートフォンiPad などのタブレットから始まったものであったが、その後 Web ブラウザや TV ボックスなど、Android 等をベースとした数多くのプラットフォームに拡大している。


Rovio は今年 3月、4200万ドルを調達して、資金調達の前回ラウンドを終えた。Rovio は 2010年から 2011年にかけて成長を続けており、現在ではフィンランドで 50人の従業員を抱える企業となっている。





【引用】Angry Birds hits 350M downloads, more films and media coming 9/12
http://venturebeat.com/2011/09/12/angry-birds-films-media/




コメント
『Angry Birds』はiPhoneのランキングでも常に上位にランクインしており、今や誰もが知る有名ゲームです。しかしゲームシステムだけ見れば、iPhoneゲームではよくある単純なシューティングゲームです。その他大勢のシューティングゲームとの『Angry Birds』の違いは、圧倒的にその世界観にあります。怒った鳥たちが豚を攻撃するという世界感が目新しかったのです。そして、あえてゲーム内では多くを語らなかったことが多メディア展開を成功させる秘訣になっていると思います。なぜ怒ったのか、なぜ豚は卵を盗んだのか、ユーザーの想像力を掻き立てつつ、ゲームは至ってシンプルなシューティング機能に特化し、その背景のストーリーはストーリーに適したメディアを使って語られます。コンソールゲームによくある壮大なRPGではゲーム性、ストーリー性両方とも一つのメディアで完結することで強固な没入感を短期間集中型で作っています。一方、Revio社の戦略は、モバイルに適したライトなゲーム性を守り、Youtubeや映画など映像に適したメディアでストーリー性を補うというもので、ゆるい没入感をロングタイムで作ることに成功しています。日本のモバイルソーシャルゲーム業界も似たようなゲーム性のもので溢れている今、ストーリー性を意識する時期が来ています。

★アンドロイドでもソーシャルゲーム市場が急速に拡大:PapayaMobileが2500万ユーザを達成!

ソーシャルゲームネットワークのPapayaMobile、2500万ユーザを達成 8/24




今日、アンドロイド向けソーシャルゲームネットワークのPapayaMobileが新たな局面を迎えたことを発表した。ユーザー数は2500万人を超え、昨年初め以来の成長率は940%超だという。PapayaMobileは、モバイルソーシャルゲームの需要が高まっていることと世界中で急速にアンドロイドの普及基盤が拡大していることの両方がユーザー数増加の理由だとしている。


Papayaは重要な区切りとなるユーザー数とともに以下のような統計データもいくつか公表した。


・1100万人以上のユーザがPapayaの仮想通貨を利用した取引を行っている
Papayaネットワーク上のARPPU(課金ユーザ当たりの収入)は毎月22.6ドルである
・全てのPapayaゲームエンジンを利用したゲームにおけるARPPUは毎月10ドルである
・平均して、5人に一人がPapayaゲームエンジンを使ったソーシャルゲームにおいて、Papayaの仮想通貨を購入している
・人気のタイトルは平均して毎月2万ドル以上稼いでいる
Papayaネットワークでひとりで最も金を使っている人の金額は4440ドルである←誰だ、このとんでもない人は!?
・9300万のpメールPapayaネットワーク上で送られている





ユーザーは8億7400万回以上ゲームに参加している。
地域別に見ると、Papayaの最も早い成長を遂げている市場は中国で、2011年1月と比べ500%を超える成長率となっている。その次にヨーロッパの224%、そしてアメリカの222%が後に続いている。



同社はまた、ネットワーク上で売上が多いアプリケーションのうちいくつかを紹介した。例えば、月間ARPPUが$10.33のTreasure Fever、そしてARPPUが$9.17のX-Cityなどのアプリである。


この2つのアプリはどちらもPapayaゲームエンジン技術を利用しており、この技術のおかげで数週間のうちにソーシャルタイトルをより簡単に作成出来るようになると同社は話す。


モバゲーに対するPapayaの厳しい言葉


さらに、Papayaの開発関連部門のトップであるPaul Chen氏は最近のDeNAやngmocoからのモバゲーの取引について見解を述べた。それらは日本で人気の高いアンドロイド向けモバイルソーシャルゲームプラットフォームを英語と中国語に訳したものだ。


「モバゲーのアプリは発表されてから4週間の間、マーケットからほとんど注目されていない。モバゲーのタイトルのオリジナル版がiOSやアンドロイドで数百万回のダウンロードという大ヒットを記録していることを考慮すると、非常に驚くべきことだ。モバゲーネットワークへのアクセスが当初から少ない理由の多くは、モバゲーのゲームをプレイするために、ゲームのみをダウンロードするのではなく、モバゲーのSNSアプリもダウンロードしなければいけないことに起因している。これはモバゲープラットフォームを採用するにあたって明確な障壁になっている、なぜならユーザはひとつのゲームをプレイするのに二つのアプリをダウンロードしたいとは思わないからだ」


Pocket Frogs (10,000~50,000回のインストール) とWe Rule (5,000~10,000回のインストール)を除いて, Chen氏が分析したアプリ(Paper Toss、Ninja Royale、Haypi Kingdom、Paradise Island) は全て1000~1500回のインストール回数だった。モバゲーにはゲームエンジンngCoreで作動する合計25のゲームがある。


7月にモバゲーが開始した時、DeNA/ngmocoはより多くのタイトルとモバゲーのiOS版を発売し、モバゲーグローバルの市場シェアを拡大していく予定だと述べた。 明らかに、ここにはいくつかのライバルがあり、それぞれの会社がモバイルソーシャルゲームに焦点を当てていることを考えると、この市場に競争関係があるのは明らかである。




【引用】Social Gaming Network PapayaMobile Hits 25M Users 9/14
http://techcrunch.com/2011/08/24/social-gaming-network-papayamobile-hits-25m-users/




コメント
「ARPPU(課金ユーザ当たりの収入)は毎月22.6ドル」→ARPPU約1,800円というのは分かりますが、「5人に一人がPapayaゲームエンジンを使ったソーシャルゲームにおいて、Papayaの仮想通貨を購入している」→課金率20%というのは恐らく重複しているでしょう。ここで注目したいのはヒットタイトルの売上ですが、「毎月2万ドル以上」→約160万円という数字を見ると
日本のソーシャルゲームの売上(ヒットタイトルは月10億円以上)から考えればまだまだ収益性は上がっていくと考えられます。
アンドロイド向けソーシャルゲームネットワークのPapayaMobileのユーザー数が中国で500%の成長率を記録しているように、
グローバルのモバイルソーシャルゲームの市場は今後爆発的な成長が約束されています。

★Zyngaの最新ゲームはこれまでとは違う!: MMORPG型ソーシャルゲーム『Adventure World』を近日リリース

Zyngaソーシャルゲームのレベルアップを狙う 9/1




Facebook上でFarmvilleやMafia Warsなどの「ソーシャルゲーム」を制作しているZyngaは野心的で潜在的に中毒性の高い、新しいタイプのソーシャルゲームであるAdventure Worldの詳細を発表した。


Adventure Worldは映画インディージョーンズのようなスタイルの戦略ゲームで、プレイヤーは歴史的遺物を探し集めて、仮想の金を稼いで、ポイントを獲得するゲームだ。


このゲームはZyngaが以前に作成したどのゲームよりもはるかに大きく複雑で、プレーヤーはゲームの中で自分が何をするかだけでなく、Facebookのどの友達を参加させるかの戦略を決めることも要求される。PC向けのゲームでよく見られるコンセプトが導入され、大規模で複雑な仮想世界を提供している。Zyngaは、このゲームが新しいプレーヤーを取り込み、より長い間ユーザーを魅了しつづけることを望んでおり、それが利益の決め手となるだろう。


Zyngaの今までのゲームは数分の空き時間で遊べるものであった。そして同社は主にゲーム内でプレーヤーが使用する物を販売して収入を得ていた。同社は、仮想アイテムを大量に販売している。新規株式公開の申請で、Zyngaは昨年の総収入が5億9700万ドル、純利益は9100万ドルであることが明らかになり、これは前年の収入の5倍増を記録している。


Zyngaが成長を続けようと思ったら、新しい種類のソーシャルゲームを開発する必要があり、Adventure Worldはその大胆な一歩である。このゲームはFarmvilleの最大版の40倍も大きく、主な5つの自然環境があり、その中にはジャングルや火山内部などがある。35の異なるマップがあり、解かなければならないパズル、貴重な遺物を得るために道中で倒さなければならない敵もいる。Facebookで提供されている他のゲームと違い、Adventure Worldはフルスクリーンでプレイするように設計されており、そのためプレイヤーはゲーム世界にどっぷりつかることができる。


Adventure Worldは「多人数同時参加型オンラインRPG」であるロード・オブ・ザ・リングス オンラインを開発したTurbine社のような会社での経験を持つ開発者のチームによって制作された。ゲーム創案者は同様のPCゲームのコンセプトをより豊富なゲーム体験を提供するために採用した。「我々はFacebookにもっと多くの物語を提供したかった。」とゲームデザイナーのJesse Kurlancheek氏は言う。


カジュアルなFacebookゲームと没入型ゲームの間には「ニッチな空間の出現」があると位置情報連動型ソーシャルゲームを開発するゲーム制作会社The Tap LabのCEOであり共同創設者であるDavid Bisceglia氏は言う。多くの会社がプレイヤーを数年間とりこにすることで知られる、多人数同時参加型オンラインゲームの力をソーシャルネットワークやモバイル端末へと取り込む方法を模索している。


結果は、平均的なソーシャルゲームよりもかなり奥深い体験である。しかしながら、Bisceglia氏は、デベロッパーはカジュアルな感覚を維持する努力が必要だと述べている。プレイヤーは、彼らの場所を失うこと無しにゲームを止めて電話に出られる必要がある。鍵となるのは、友達が同時にプレイしているかどうかでプレイヤーが関与できるゲームの「同時性と非同時性」のバランスであるとBisceglia氏は述べている。


Adventure WorldはZynga開発のBoston Rendering最適化エンジンを採用している(Zynga Boston, 旧Conduit Labsで作られたためそう呼ばれる)。


このエンジンにより複雑なゲーム環境がブラウザ技術のFlashを使って実行することが可能になり、ロード時間も短縮され、対話型オブジェクトの処理や、デザイナーがより大きなものを描けるようになり、複雑な世界を作ることが可能になった。このエンジンなしではプレイヤーは長いロード時間やゲーム中の不都合を経験することになっただろう。


Zynga Bostonの技術最高責任者であるCraig Lancaster氏は「我々はスタイルがあって、ソーシャルジャンル外でプレイしてきたゲーム範囲のソーシャルゲームを作りたいと思っていた。そして我々はそれを可能にするゲームエンジンを開発しなければならなかった。」と言う。同社は将来のゲームに新エンジンを採用するつもりだ。


その他のFacebookのゲームのように、Adventure Worldは小区切りのゲームデザインがされている。プレイヤーはコーヒーブレイクの間の15分でゲームに取り組むことができるだろうとKurlancheek氏は述べている。そして、Zyngaはその証明されたビジネスモデルにこだわり、プレイヤーがタスクをより効率的に完了する手助けとなる仮想アイテムの販売を行う。


それに加えて、Kurlancheek氏は言う、Adventure Worldの制作者はソーシャルな体験をより深めたいと考えている。Zyngaのゲームの多くでは友人を招いてゲーム内のタスクを完了させたプレイヤーに報酬を与えている。Adventure Worldではプレイヤーは他のプレイヤーの進行状況に異なる貢献をすることができる。プレイヤーはスキルやアイテムを集めて、友人とそれを分かちあうことができる。例えば、引っ掛けフックが得意なプレーヤーとして有名になったりできる。


Zyngaはすでに多くのカジュアルプレイヤーにレベルアップの意味を教えている。Kurlancheek氏は、Adventure Worldもこれまでのゲームと同じく、カジュアルプレイヤーに、ユーザー同士で一緒に仲間をつくることについて話をさせ、ゲームの新しい側面を探索してもらえれば、と望んでいる。「母さんが僕のやっていることを初めて理解してくれたよ」と彼は言う。





【引用】Zynga Aims to Level Up Social Gaming 9/1
http://www.technologyreview.com/computing/38470/#.TmBPk1GpXHY.twitter




コメント
Zyngaの新しいソーシャルゲーム『Adventure World』はこれまでとは全くタイプの違うゲームになりそうですね。MMORPGソーシャルゲームの良さをそれぞれ押えているのではないでしょうか。
MMORPGソーシャルゲームと比べて物語性が強くやり込み要素も多いため、中毒性が高く(=ARPPUが高く)プレー期間も数年単位と長いものがたくさんあります。その代わりにバイラル性は低く、コアユーザーが膨大なお金と時間を費やします。長時間PCの前にへばり付き、食事をとるのも煩わしいというほど熱中するユーザーも多数いるほどです。かたや、ソーシャルゲームはシンプルなゲームシステムで隙間時間に気軽にプレイできるライトな設計と、他のプレイヤーとバトルや協力があるほど楽しめる設計により、ARPPUは高くないもののバイラル性が高いのが特徴です。今回のZyngaの試みは、ソーシャルゲームのライトなゲームシステムを生かしつつ、MMORPGのような奥深い物語性や多人数同時性を取り入れることで、バイラル性を担保しながら中毒性を強めようという戦略であると思われます。戦略的にはとても合理的で、ヒットを予感させます。『Adventure World』が成功すれば新しいソーシャルゲームジャンルのスタンダードとなるでしょう。そして、ここで意識すべきなのは、MMORPGのノウハウもモバイルのノウハウも日本にはすでに十分蓄積されているため、『Adventure World』がスタンダードになったとしても、十分世界で戦えるチャンスがあるということです。

★HTML5モバイルゲームの開発に関する5のTips:MocoSpace担当が語る

■MocoSpaceのScott HymanがHTML5モバイルゲームの開発に関する5つのヒントについて語る 8/30



この2年間、私たちみんなはモバイルゲームとソーシャルゲームの成長をこの目で見てきた:2つのジャンルが独自に発展を続け、一方ではHTML5の力を取り込みながら一緒に成長している。モバイル・ブラウザを基盤としたソーシャルゲームは利用者を見つけだし、活発化している。


この新しいゲームカテゴリは、ウェブソーシャルと元来のモバイルアプリの両方のゲームの強さを引き出しているが、この2つは完全には一致しない。ゲームがモバイルソーシャルネットワーク上でフィーチャーされない限り、友達とのつながりを持つのは難しい。


何百万という人々の手に届く可能性があるが、マーケットでのゲームの飽和と言う問題にも直面し、モバイルゲーム開発者は大きなチャンスと共に大きなチャレンジにも直面している。ゲームビジネスの中で大失敗をしないために、HTML5ゲーム開発者は次の5つのステップを心に留めておく必要があるだろう。





1.上手く構築されたゲームであれば、多くの顧客はそれがブラウザベースだと気づかない

HTML5技術は改善が続けられており、ブラウザベースのゲームはもっともっと豊かな、アプリベースの体験を感じるだろう。アンドロイドがアップデートされ、iPhoneが繰り返し使用されるにつれ、ユーザーにとって両者の違いはなくなっていくだろう。そこで、ヒントNo.2に留意する必要がある。




2.手が込んだ高性能な技術にまだ惑わされてはいけない

今のところ、低価格のHTML5ブラウザで制作されている。HTML5が良い機能を満載しているからと言って、使用可能なすべての機能を使う必要があるというわけではない。消費者の多くは依然として、設計者や技術者が考え出した最新のコンセプトを使うことはできない低価格の携帯を持っている。そういった携帯で快適に動作する中身のつまったゲームを配信することに注力していくべきだ。




3.サイズは重要である:画面サイズを意識する

明確な話だか、PCとスマートフォンブラウザ間での視界の違いは、画面を簡単に見失うということだ。ボタンやリンクを正確にクリックするだけのために、プレーヤーにズームイン/アウトをさせない。モバイルソーシャルゲームは、第一にモバイルゲームであり、ソーシャルゲームは二の次である。プレイヤーに繋がりやエンゲージのためのツールを提供する一方で、画面をごちゃごちゃしてしまうのはプレイヤーのフラストレーションにつながるので注意する。




4.より小さなスクリーン、短い注目スパン

モバイル開発者のもう一つのチャレンジは、モバイルゲーマーの注目スパンが短いこと;新しいウェブベースのゲームのプレイヤーは判断を下すのに数分を要するのに対し、モバイルゲームプレイヤーはわずか30〜90秒で新タイトルに判断を下してしまうことが多い。他のゲームとばかり競争しているのではなく、テキストメッセージ、ベストフレンドからの呼び出しやレディ・ガガの最新動画とも競争しているということを自覚しよう。すばやくユーザーとつながりを持たないと、彼らはもっとエキサイティングなことへと移動していってしまう。




5.時は金なり:ユーザーがソーシャルでつながる方法を見つけ、短期と長期の両方のゲームプレイオプションを提供しよう

モバイルゲームは、ゲームに関わる期間が長くなるにつれてゲームプレイがすばやく展開するようにすることで作用する。このバランスを見つけるのは最大の難題かもしれないが達成されたときには必ずとても上手い具合に結果が出る。短期と長期の両方のゲームプレイの両方の世界でのループをプレイヤーに与えられるように、短期と長期の両方を用意しよう。そうすると、プレイヤーがバス停で待っている5分の間でも、家庭でソファでリラックスしている数時間の間でも、どちらでもあなたの作ったゲームをプレイしやすくなるからだ。




例えば、ZyngaはVilleゲーム(Farmville, Cityville, Frontierville)を、プレーヤーが忙しい昼間に2、3分の間チェックインしたり、何時間も没頭させるために設計されました。MocoSpaceの私どものタイトルの多くは、プレーヤーが自分の携帯電話を使う多様な状況を活用するために、複数のゲームプレーループを提供しています。




≪教訓≫

HTML5 WebKitフォンがマーケットシェアを獲得し続けており、モバイルブラウザベースのソーシャルゲームへの接続時間が意外にも伸びそうだ。それらがいかにして現状のアプリベースマーケットに対抗するかが、今後の見どころだ。


モコスペースが開発と配布のために200万ドルのHTML5ゲーム開発資金を作っただけでなく、資金源には、エンジェルリストのようなエンジェル・インベスターからDeNAやThe9のような大手ゲーム会社まで、いろいろある。これらの会社や団体は皆、モバイルゲームの成長に拍車をかけるために基金を作った。


マーケットは今、真にヒートアップしている−今は、消費者がやけどをしないように消費者の脈を測りながら、これらのクリエイティブな火をさらに燃やすときだ。


MocoSpace は、開発と配布のために200万ドルをかけた HTML5 Game Development Fund (HTML5 ゲーム開発基金)を設立しただけではなく、AngelList のようなエンジェル投資家から DeNA と The9 のような主要ゲーム会社に至るまで多種に渡るソースを保持しており、これらは全てモバイルゲームの発展を促進するための基金設立を行っている。


市場は実に過熱していて、今現在がまさにクリエイティブな炎を大きく燃え上がらせる時であり、それと同時に消費者の脈拍を測りつつ彼らが燃え尽きてしまわないかどうかを確かめながら進むべきである。



【引用】MocoSpace's Scott Hyman on 5 tips for developing HTML5 mobile games
http://www.pocketgamer.biz/r/PG.Biz/MocoSpace/feature.asp?c=32861



コメント
HTML5Flashなどと比べて、まだ開発キットなども豊富でなく、ノウハウも多くはありません。今後、Facebookのモバイルプラットフォームがオープンされるに伴ってWebベースのモバイルソーシャルゲームが一気に増えてくるでしょう。ここの分野を制した企業が未来のソーシャルゲーム市場の覇権を握るのは間違いないと思います。未開のフロンティア、どの会社が勝ちきるか。我々も負けませんよ!